【宇治市】地域と共にある学校づくりの一環として、工事中の西小倉中学校に横8メートル高さ3メートルの「万能鋼板アート」が登場!
令和8年(2026年)4月の開校を目指す、宇治西小倉学園(西小倉地域小中一貫校)。現在、西小倉中学校ではグラウンド側で新校舎の工事が進んでいます。
生徒達は、通常使えていたグラウンドがなくなり、体育などで近所にある南小倉小学校や西小倉小学校のグラウンドを使ったり、万能鋼板(工事のときの壁となる板)で覆われた白い壁を見ながら校舎へ入っていくなど、学校生活に工事前から変化が生じています。
そこで、工事期間中の学校を少しでも華やかにしたいと先生方が考え、CSコーディネーター(地域学校協働活動推進員)の日野真代さんに相談。工事中の万能鋼板にアートを描こうという企画がスタートしたのです。
※CS(コミュニティ・スクール)とは、「学校運営協議会」を設置する学校のこと。宇治市では、地域学校協働活動と一体的に推進する仕組みを総じてコミュニティ・スクールと称しています。
CSコーディネーター(地域学校協働活動推進員)の日野真代さんの声かけにより、学校運営協議会委員会長の栗下加代子さんと、宇治市在住のデザイナー熊澤真理菜さんの3人が中心となって実行にうつされました。
熊澤さんがイラストを考え、2024年10月9日(水)から下書きをスタートしたそうです。
熊澤さんは、田園風景などの自然が残る西小倉地域、田んぼに沈む夕陽や昇る朝日の美しさを表現できればと考えたそう。そして、生徒達に向けて「私たちあなたたちは、誰もが望んだもの、何にでもなれる」というメッセージを伝えるため、「We can be anything we want!」という言葉を描かれました。
また、「夢を叶えましょう」ではなく、「夢は必ずしも持たなくてもいい、それは自然に湧き上がってくるものだから。夢を持たないことに対してコンプレックスを感じる必要はないんだよ」という温かいメッセージも、この絵から伝われば…とおっしゃっていました。
最初は、熊澤さんと地域の方数名で描いていましたが、生徒たちの中から「私も描きたい」という声がでてきたそう。
そんな彼ら彼女らに熊澤さんが最初に伝えたのは、「上手に描こうとしなくていい、ウキウキワクワク楽しみながら描いてほしい」という言葉だったそう。
実際、参加した生徒さんたちの様子は、黙々とペイントする子もいれば、友だちと話しながらペイントする子など、さまざま。
けれど、どの子たちも強制されたわけでなく、みずからやりたいと参加した子たちなので、とても楽しそうにイキイキと、この「万能鋼板」というキャンバスに向かっていたのが印象的でした。
そして、2024年12月18日(水)に完成したアートがこちら!
熊澤さんの意向により、鮮やかな色合いではなく、ホッとできるような温かみのある優しい色彩で描かれたアート。見ているだけで心が温かくなる、そんな仕上がりになっていました!
参加した生徒さんたちは、完成当日も最後の最後まで力をあわせて取り組まれていましたよ。
この万能鋼板アートは工事期間中設置され、工事が終わった後も何らかの形で残せたらと考えていらっしゃるそうです。
学校と地域が連携して生まれた、このアート。西小倉中学校のみなさんをはじめ、学校を訪れる保護者や地域のみなさんの心にも優しい光を灯してくれるといいですね。
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